第1回 飛行機から楽しむ天気の話

月刊『海外子女教育』2003年4月号より



 天気ってアウトドアの予定があったりするととっても気になる身近なものですが、国境を軽々飛び越えて地球をめぐっている雄大な現象でもありますよね。それに世界中の文化にも深く関係しています。これから一年間「へえ〜っ」て言ってもらえるお天気の話をご紹介していきたいと思いますので、よろしくお願いします!

 さて初回は、皆さんが必ず利用される“飛行機”に乗っているとき、楽しめる話題です。

 外国生活への期待と不安を胸に飛行機で飛び立ったとき、たとえ飛行場ではどんよりした雲がたちこめていたとしても、雲を抜けると真っ青な空が広がっていますよね。そんなとき下を見ると一面白い雲の海です。当たり前のことなんですが、雲の上はいつも快晴!です。

 今から三十年前、当時小六だった私も父の転勤で初めて日本を離れました。心配でたまりませんでしたが、でも青い空に飛び出すと、ぱーっと気分が晴れて「何とかなるさ♪」とわくわくしたのを覚えています。

 ここでちょっとうんちく! なぜ空は青いかご存知ですか?

 実は太陽の光で目に見える色は、七色あります。ん? 七色? そう! あの虹の色なんですよ。「赤、オレンジ、黄、緑、青、藍、紫」です。この色の違いは、ちょっと難しいですが、波長といって波の大きさが違うのです。紫が一番短く、赤が長くなります。

 宇宙から太陽の光が地球に注ぐと、まず最初に小さな空気の粒子(つぶつぶ)に当たって、波長の一番短い順から散らばっていきます。空気は地球全体を覆っていますから、波長の短い紫、藍、青が大空いっぱい散らばって、空は全体に青く見えるわけです!

 ちなみに七色全部あわせて見ると、『白く』見えます。これが雲が白く見える原因なんですよ。雲は水滴の塊ですから、粒子が大きいので、七色全部同じように反射してしまって白く見えるのです。

 さて、ではここで飛行機に乗ったときだけ楽しめるポイントその(1)、「紫色の空」! 上空高いところを飛んでいるとき、空は紫がかっているのを見られます。だって虹の色のうち、紫、藍、青の色の順から散らばっていきますから、地上から見ると青の空ですが、青の上には、紫色が広がっているのです。 紫がかった空はまたとても神秘的です!

撮影:武田康男

 そしてポイントその(2)は、「飛行機グローリー(光輪)」。右の写真がそうです。ほら、雲をスクリーンに丸い虹がかかっているでしょ。白黒だとわからないのですが、外側が赤で、内側が青、紫です。そして真ん中には自分の乗っている飛行機の影! この不思議な現象は、あなたの乗った飛行機と一緒に動いていきます。

 どうせ珍しい現象で、めったに見られないのだろうと思われるかもしれませんが、日差しがさんさんと降り注いでいる中、飛行機が雲の上を飛んでいるときは、案外見えているのです。コックピットで視界の広いパイロットの方はよく見かけるそうです。要は、これが見られるかどうかは知っていて探すかどうかです! このコラムを読んでくれたあなた、次回はぜひトライしてみてください!

 これは光の屈折現象なので、探すところは、太陽を背にして自分(飛行機)の目の下に浮かんでいる雲です。時々はこの虹の輪から飛行機雲が長く伸びているのまで見えることも…!

 長かったりしてうんざりしてしまいがちなフライトも、こんな飛行機でしか見られない空の楽しみがあることがわかれば、待ち遠しいですね。

 あなたがほかにも素敵な空を発見したり、世界各国の不思議な天気の話をご存じでしたら、またご質問がありましたら、お寄せください。一年間よろしくお願いします!


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